逃げたことを卑下しないで、それをプラスに変えてこそ、逃げた甲斐があるというものです。
こんばんは。りょーごくです。
自分の人生観にまで影響を与える漫画・・・なんて言われたら、まず思いつくのは、
「学歴社会」に置いてかれまいと中学生活の全てを学歴のための勉強に捧げたものの、結果を出すことができず、15歳にしてまるで全てを失ったかのように途方に暮れる少年、八軒勇吾。学歴主義の父親から逃げ出すために、家から遠く離れた大蝦夷農業高校、通称「エゾノー」に進学するところから、この物語は始まります。
言うなれば「逃げ」の一手をとった勇吾がエゾノーで出会ったのは、信じられないほど広い敷地や考えられないほど勉強ができない友人たち、そしてあまりにもきつい酪農とともに歩む寮生活。
夢も希望も失った勇吾にとって、それぞれ夢を持って入学した学友たちはあまりにも眩しすぎて、ますます自己嫌悪へと陥っていきます。
そんな勇吾にエゾノーの校長先生がかけてくれたのが、タイトルの言葉。
「逃げたことを卑下しないで、それをプラスに変えてこそ、逃げた甲斐があるというものです。」
ここから勇吾は、エゾノーで出会う大切なものに気づきはじめ、少しずつ変わっていくのですが、それは是非本編でお確かめください。
校長先生のこのセリフ、現実でも響く人は少なくないのでは??
今の社会において、たしかに学歴やキャリアというものは大切です。それら自体ももちろん素晴らしいものです。でも悲しいかな、いわゆるエリート街道というものはたいてい競争社会の上に成り立っています。輝かしい栄光を手にできる者と、そうでない者に分かれていきます。だからこそ、みんな必死に手を伸ばすわけで。
良い大学に入って、良い会社に入って、出世して、良い結婚をして・・・
どれだけ一生懸命やったって、結果が出ないことがある。もしそうして階段を転げ落ちたら、僕たちはどうするべきなのでしょうか。落ち込む?塞ぎ込む?絶望する?
後悔も反省も大事だけど、本当に追い詰められてしまう前に、「逃げる」っていう選択肢を持つのも、悪くないんじゃない?
これだけ多くの仕事だとか生き方だとかが広がった今の世界で、1つの道からそれたら終わりだなんて、なんだか狭すぎる気がしませんか。僕らが学校で教わるほど、人生は一方通行じゃないかも、なんて、銀の匙を読み終えた僕には思えるんです。
僕も結果が出ないこと多くて、家族の期待に沿えないことが多かったけど、いろんなところから逃げた今の自分の道も、どこかに繋がっていると信じて生きています。
逃げることも立派な生き方の一つです。逃げた先でもう一度前を向けたら、自分だけの道が見えてくるかもしれない。世界は無数にあるはずです。
銀の匙を読んだら、そんなようなことに淡い希望を抱いて、また明日から一緒に頑張りましょう!
りょーごくでした。
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